ジャッキー・チェンの「Ride On」に続き、ベタベタな中国カンフー映画にグッとくる。
しかし、中国の気鋭の3DCG表現は見慣れたテーマや展開を新鮮に見られるので、2度美味しい映画。斬新なジャンプカットでの気象の表現や、汚れた水やほこりにまみれた映像構築も良かった。重要なモチーフである獅子の頭の色彩感覚や質感もよく表現されていたし、アクションの躍動感は「オトナ帝国」的な目配せのあった大会シーンを中心に光っている。
なにより、ラストのカッコ良さが素晴らしい。エンドクレジットの出し方はかなり惹かれるものがあったし、スタイリッシュすぎて不安になったのか茶目っ気のある忠告文もらしくて良かった。
とはいえ、3DCGの限界も見えてしまった部分がいくつかあり、中でもキャラクターの表情と、アザなどの傷跡にはまだ「STAND BY ME ドラえもん」シリーズと同じくらいの不自然感がある。
