世間の評判がいいので敢えて前情報を入れずに映画館へと。ハートフルコメディぐらいに思っていたが、これが中々、心にずっしりと来る作品だった。
前半はドタバタ要素が多く多少物足りなさを感じたものの、ボストンヘの外出から話の流れが変わる。3人の秘密が明らかになるのだが、ここから一気に引き込まれていく。ただ、アンガスの問題が重過ぎて、個人的にはどうにも心の中で消化しきれない。それでもポールが身を挺して彼を守った事で、随分と救われる事になるのだが……。
3人の心の細やかな描写、一方で率直な毒舌っぷりによる爽快感、笑いと涙、観客としては感情が行ったり来たりで忙しい。とても濃密な133分だったと思う。
アレクサンダー・ペイン監督とポール・ジアマッティのコンビは「サイドウェイ」以来。こちらも好きな作品。あれから20年経つのか……。感慨深い。
