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価値観を転倒させることこそが道化の機能の本質であって、その意味ではナイストライと言える。道化が王冠を頂き、誰もがステージに上がるカーニバルが日常になったなら、その価値観を転倒させるのは、この映画のよう>>続きを読む
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終盤の、それまで賄賂と私利私欲で動いていた悪徳警官が見せる大岡裁き的人情展開が見せ場なのだが、そこが限界でもあって、法ではなく警察の権力が人を縛っていることを美談にする欺瞞を感じなくもない。
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いわゆるオーセンティックな悪魔像ではないけれど、キッチュな感じが結構良かった。
モキュメンタリーの手法とっているわりには段取りっぽいし、カメラが入っていることが意識されていない演技プランになっていてあ>>続きを読む
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いろんな感情が一方的に菅田将暉に集まっていくけれど、アシスタントの彼や親身な上司の彼の背景が世界自体を広く得体の知れないものにしてくれる。
転売稼業の詳細は結構ぼんやりしてる気がするけど、金が尽きてい>>続きを読む
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ごく狭い間合いでアクロバティックに位置を取り合う格闘のオリジナリティが強く、見栄えするしロケーションに縛られない点も含めて発明だと思うのだけど、それを活かそうとすると組み手になってしまって、登場人物毎>>続きを読む
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前作を見ていないからかストーリーの導入部でなんだかよくわからんって感じになって（まず、"極悪連合"って字面の間抜けさが許し難かった。）脱落しそうになったのだけれど、後半どんどん面白くなっていってシアタ>>続きを読む
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利己的に2人殺してのハッピーエンド、個人的な印象で言えば倫理コード的にエンタメの枠からはギリギリはみ出ている印象があるし、実際プロット的にはクライマックスが毒殺で地味で盛り上がりに欠けるのだけど、作品>>続きを読む
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戦力差は絶望的で、絶体絶命のピンチが何度も訪れるのだが、決定打を延期し続けていまいち何したいのかよくわからないモンスターの行動を「バンパイアの習性」で説明してしまう強引さは嫌いじゃない。あと、バンパイ>>続きを読む
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外しの感覚が独特というか、意図があるのか思いつきなのかよくわからない。タイトルの出るタイミングやカメラワーク、キャンプだホイなど、特にキマっている感じでもなくて、それでも印象には残る。
冒頭のカット>>続きを読む
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全てを受け止める87NORTH印のエアバッグ。
映画興行の世界を右往左往するライアン・ゴズリングについて回りつつ発想豊かなアクションシーンに手に汗握る感じの作品だった。
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ホラーだと思ってみていたら、婆さんが覚醒したあたりでスルッとジャンルが変わった。
ただ、理屈は一貫していて、祓魔ものとしてもしっかりしている印象。
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面白いんだけど、作り手の「こーゆーの面白いでしょ？」みたいな感触が強くて、何というか、もうちょっと作り手の切実さに触れたいような気持ちになる作品だった。
多分、そういうのは記号的じゃないシーンや演技に>>続きを読む
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こんな意外性ない言葉を大オチに持ってくるか？
「箱男はあなただ！」などと言われても、お前それずっと前から演出で匂わせてたじゃん！となってしまった。
女の子が上手に行ったり下手に行ったり向かい合ったり、>>続きを読む
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いい意味で低予算感があんまりなくて、ストーリーは手堅くチャーミングでロケーションもキャストも多彩。スター役はちゃんとスターに見えるし、真剣勝負はちゃんと真剣勝負に見える。
でも、エンドクレジットには同>>続きを読む
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「形を成した」「理を成した」「真を成した」とセリフでは説明されるものの、唐傘という妖怪がどういうものかは結局よくわからなかった。ヴィジュアルの勢いで押し切られたような気がするし、癖の強い演出はストーリ>>続きを読む
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爺さんが爺さんに睾丸を見せろと迫り、迫られた爺さんも人道上それを拒むことができずパンツを下ろし、睾丸を見た爺さんが悲嘆に暮れる。こんなシーンが成立するのは凄いことだよ。
しかしやっぱりシオニストはダメ>>続きを読む
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セクハラは（もっと大きく言えば、他人や自分の尊厳をないがしろにするのは）愉快だ。だから。それが笑って許される環境の中では伝染しエスカレートしていく。そのなれの果てとしてああいう場所は確かにある。おそら>>続きを読む
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世界の理のようなものはある種の型であって、それをなぞる敬虔な生活は破綻寸前である。作品内で行われるいくつかの凶行は条理からの解放を求める祈りのようであるが、ひとたび条理が綻べば、世界はあらゆる所で瓦解>>続きを読む
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いろんなところで事態が飛躍していて、ちょっと独りよがりに感じられた。恐竜モチーフでポンコツAIギャグをやろうとして、かつ毒親からの自立をゲストキャラ側のドラマの軸にしてというので作品がごちゃごちゃにな>>続きを読む
鮮やかなジャケットがアルモドバル印って感じだった。
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1の時はカメラに対してキャラが成立するように造形が動的に変化する表現だったと思うけど、今作ではそういう表現があんまり目立ってなくて、どちらかというと形状自体はむしろ静的になったように感じられる。
古>>続きを読む
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登場する容疑者親族の逞しさが眩しい。
自分達で仕掛けた保険金詐欺をまるで青春を懐かしむように語る林健治さんのシーンなどは白眉と言える。
事件を追うマスコミの熱を炙り出すような映像で始まり、監督自身の暴>>続きを読む
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災害パニックというより、竜巻を追う人たちの文化の方を描きたかったように見える（そしてそれが"田舎≒地に足のついた伝統的なアメリカ"の文化であるということも含めて）。
だからもちろん災害に際しても自助、>>続きを読む
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「天井をぶち抜いて本物の青空が」みたいなシーンが終盤で絶対あると思ったのに……。
他人の"個性"に影響を与える"メタ個性"みたいな能力が大盤振る舞い。あと、敵方がものの数分で作り上げた要塞？が台東区>>続きを読む
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吟遊詩人的な文化、ファンタジーではない作品で初めて触れたかもしれない。トライアングルの打ち方が良かった。
遺跡が暴かれた瞬間に内部の壁画が一斉に酸化？していく描写の取り返しつかなさに、あぁ、この主人公>>続きを読む
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処理しなければならないタスクが上映尺に対して多すぎるのか、ドラマが妙にスカスカというか、当事者感がなくぽんぽん解決済みのチェックがつけられていくようだった。ロマンティックコメディのジャンルからはみ出す>>続きを読む
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ロトスコープでの制作ということだったが、その元の映像自体が実際のロケーションで行われており、ちょっと手間の掛け方が尋常ではない。久野遥子さんは「花とアリス殺人事件」でロトスコープ監修的なかかわり方をし>>続きを読む
